私は、植物画を始めた頃、バラの絵を描く気は全くなかった。バラというと、花屋で売られているケバケバしい色調のイメージが先に立っていたからだ。

だがのちに、バラにはたくさんの種類があり、柔らかな色調のバラも種々あることを知った。
そして今では、とても心引かれる題材のひとつになったのである。

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イプノーズ(バラ科)
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私の好きなバラの色味を象徴している。
京成バラ園で作り出され、とても渋めでソフトないい色をしている。



バラを描くようになった大きなきっかけは、2006年の茅ヶ崎美術館での展覧会で、バラをテーマのひとつにいただいたことであった。


エクストリーム(バラ科)
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一目見て大好きになったバラ。
教員を退職してバラ栽培を始められた友人が持参してくださったもの。



私が好きなのは野生の一重のバラであるが、オールドローズやモダンローズにも描いてみたいものがたくさんある。


ジュリア(バラ科)
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四季咲きだが、咲く時期によって微妙に花の色が違う。
秋の低温な時期の発色がシックで美しく、私の好きな色になる。


茶系の渋い色合いのバラは最近人気があるようだ。
私はこういう色のバラが好きである。



次号へ続く


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千鶴