盛夏の候。厳しい暑さに体力も尽きそうな季節だが、青い花に出会うと、猛暑をも吹き飛ばすような爽やかな涼しさを感じることができる。


「つる性植物の女王」と呼ばれる多年草のクレマチス。

原種は約300種類存在すると言われ、日本、中国、ヨーロッパ、ニュージーランド、アメリカ合衆国テキサス州など世界各地に分布。ヨーロッパではバラと組み合わせ、オベリスクやアーチに絡めたり、ワイヤーで誘引し壁面を這わせたり、今、イングリッシュガーデンの主役を飾るのが人気。


クレマチス(キンポウゲ科)
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青く美しい花弁に見えるが、実は「愕(ガク)」 
園芸用のクレマチスを指して、鉄仙(テッセン)風車(カザグルマ)の名を使うこともある。野生種のカザグルマは日本にわずかに自生しているそうだ。




海外では"ベビーブルー"といい、男の子の誕生を祝うラッキーカラーとされているブルースター。

ブラジルからウルグアイにかけて分布する半つる性、毎年花を咲かせる多年草。日本に入ってきた当初は切り花として流通し、後に鉢植えや園芸植物として普及。寒さに少し弱い。


ブルースター(ガガイモ科)
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花色は不思議な感じのブルーで、このブルーが、だんだんスモーキーピンクに変化していく様がとても美しい。


真夏に " 涼 " を感じさせてくれる青い花の色に、暑さを乗り切る力をもらえる。




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千鶴