夏本番を迎えるのもあと少し、ジリジリとした強い日差しを受けながらも、夏大好きとばかり、ますます元気に花を咲かせる植物達をみると、こちらも元気をチャージされる気がする。



和名の由来は夕方から艶っぽい花色で咲くことからとされるユウゲショウ。

実際には昼間でも開花した花を見られる。 
原産地は北米南部から南米。日本へは明治時代に観賞用として移入されたが、現在は野生化し、関東地方から西に分布。道端や空き地、川原等、至る所で普通にみられる多年草。

ユウゲショウ(アカバナ科)
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北海道から沖縄までの海岸の砂地に咲くハマヒルガオ。

つる性で、茎は砂の上を這って広がり、砂の中には地下茎を長く横に伸ばして進みながら増える匍匐(ほふく)性の多年草。世界中に広く分布。 葉の質厚く艶があり、水分の蒸発を防ぎ、海水の塩分や強風、乾燥等、海岸の厳しい環境から葉を守っている植物。

ハマヒルガオ(ヒルガオ科)
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現在、東海道線沿いにも見られることから、かつてはもっと広く砂丘が広がっていたことが伺える。



和名は藪を覆って枯らしてしまうほどの生育の旺盛さを持つヤブガラシ。

道端や庭、林の周りなど、あらゆるところから出てくる、つる性の多年草。
北海道西南部から南西諸島、国外では東アジアから東南アジアに分布。葉は5枚の小葉からなる鳥足状の複葉が互生、それぞれの小葉は縁にのこぎり歯のある先のとがった卵形。花は葉と対生する散房状の集散花序で、徐々に開花する。

ヤブガラシ(ブドウ科)
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若芽は茹でてあく抜きすると食用になる。生を天ぷらにしても美味しい。漢名は「烏歛苺(ウレンボ)」といい、利尿・解毒・鎮痛などに薬効のある生薬として利用される。



暑さを力にして咲き続ける植物達の様子には脱帽である。




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千鶴