夏から秋にかけて相模川流域はイネ科植物の宝庫になる。その中で特に凜として美しく枯れていくのがヒメモロコシだ。


ヒメモロコシ(別名ノギナシセイバンモロコシ) イネ科
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ヒメモロコシ
  • 荒れ地、土手、ときに道路沿いに大群生する大形の多年草セイバンモロコシの仲間。
  • アフリカ地中海沿岸地方原産。
  • ヒメモロコシはセイバンモロコシにあるノギがない。

 私は枯れた植物を描くのが好きだ。経験的に言えることは、数ある植物のなかでイネ科、カヤツリグサ科 、イグサ科などの枯れ方が美しい。

イネ科が美しいのは枯れた姿だけでなく、イネ科の実の並び方などに感心するばかりなのだ。なぜこのような的確な位置にこの実がついているの・・・・?太陽の光をどの実もくまなく浴びることができるように少しずつずれてついている。

 こうした驚きは、イネ科だけでなく他のどんな植物を描く時にも共通して感じることが出来る。茎に葉のつく位置、花びらの形や数、おしべ、めしべの位置、実の形や出来方などなど。

 長い年月をかけて進化してきた必然として今の姿があるという。植物を描く醍醐味はまさにこうしたことをしみじみ感じることが出来ることにあると言ってもいい。



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来月もお楽しみに!

千鶴.