薬草図鑑を開いてみると、私たちの周りの身近にある植物のほとんどに、何らかの薬効成分が含まれていることを知ることができる。

普段から気にも留めない植物たちに我々は太古から大変お世話になりっぱなしである。

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バイモ(ユリ科)
中国原産、薬用植物として日本に入る。
球根は咳止め・止血・解熱などの薬用に利用される。
花は釣鐘に似ている。 球根が二枚貝に似ていることからバイモ(貝母)と名付けられた。

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日々私達が食している野菜をはじめ、中国の漢方や日本の本草学の歴史が、人と植物の深いかかわりを語っている。



スイバ(タデ科)
田の畦道や土手などに生える多年草で、スカンポ・スイコなどの名がある。
弱い下剤、利尿、健胃、整腸作用等があり、近年の研究では制がん効果があるとされている。
ヨーロッパでは食用として多くの品種が栽培され、特にフランスでは
サラダやソースの材料等に好んで食されているが、シュウ酸を含むので多くは食べないほうが良い。

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雄株と雌株とがあるが、この絵はつぼみの状態なので、もう少し咲かないと推定できない。


まだ現在でも知られていない、薬効ある成分などの科学的研究もすすんでいない植物が多数あるようだ。


身近にはびこってくると、うるさく思って引き抜いてしまう雑草だが、様々な成分を含んだ薬草という観点から、見直してみるのもおもしろい。



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千鶴